ローカルモデルサービングにはSGLangとvLLMどちらが良いですか?
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クイック回答
デフォルトの選択としてはvLLMを使ってください。対応するモデルアーキテクチャの幅が広く、統合エコシステムも大きいためです。ワークロードがマルチターンの会話や構造化・制約付き生成(JSON、関数呼び出し)中心の場合はSGLangに切り替えてください。プレフィックスキャッシュを使うスケジューラーがリクエスト間で共有されるコンテキストをより積極的に再利用し、コンテキストが繰り返されるワークロードでレイテンシを削減します。
- ▸vLLM: 対応モデルの幅が広く、コミュニティも大きい、より安全なデフォルト選択
- ▸SGLang: プレフィックスキャッシュにより、マルチターンや構造化出力のワークロードで強みを発揮
- ▸どちらも実際のGPUサービング用途が前提。単一ユーザーのデスクトップチャットには向きません
更新: 2026年7月15日
重要なポイント
- ✓vLLMは互換性の幅が広いデフォルト選択です。対応モデルが多く、コミュニティが大きく、サードパーティ統合も豊富です
- ✓SGLangはRadixAttentionスケジューラーで差別化しています。リクエスト間で共有されるプロンプトのプレフィックスをキャッシュして再利用するため、マルチターンチャットや繰り返されるシステムプロンプトのワークロードで実際の効果があります
- ✓どちらもGPU上で同時リクエストを処理するスループット重視のサービングエンジンであり、単一ユーザーのローカルチャット用ツールではありません
- ✓ワークロードの形に応じて選びます。マルチターンや構造化出力の高い同時実行性にはSGLang、幅広いモデル互換性とエコシステムの成熟度にはvLLMが向いています
スケジューリング方式の違い
核心的な違いは、各エンジンがリクエスト間で共有されるコンテキストをどう扱うかです。 vLLMのPagedAttentionは、オペレーティングシステムが仮想メモリを管理するのと同じように、KVキャッシュ用のGPUメモリを管理します。ページをオンデマンドで割り当て、単純なバッチ処理で問題となる断片化を排除します。これにより、リクエストがコンテンツを共有しているかどうかに関わらず、vLLMは高い同時実行性で効率的に動作します。
SGLangは同様のメモリ管理の考え方を基にしつつ、RadixAttentionというプレフィックスツリー構造のキャッシュ層を追加しています。複数のリクエストが同一のプロンプトプレフィックス(繰り返されるシステムプロンプトや、進行中の会話の1〜3ターン目など)を共有する場合、SGLangは再計算する代わりにキャッシュされた計算結果を再利用します。長い固定システムプロンプトを持つチャットボットや、過去の会話ターンを再生するエージェントなど、プレフィックスの重複が大きいワークロードでは、レイテンシとGPUメモリ負荷の両方が下がります。
共有コンテキストのない単発の無関係なリクエストでは、両エンジンの性能は同程度です。RadixAttentionの利点は、プレフィックスが実際に繰り返される場合にのみ現れます。
ワークロードに応じた選び方
- ▸**vLLMを選ぶべき場合:** 幅広いモデルアーキテクチャへの対応が必要な場合、より大きく成熟したエコシステムを望む場合、またはワークロードの大半が共有コンテキストのほとんどない単発リクエストである場合。
- ▸**SGLangを選ぶべき場合:** ワークロードがマルチターンの会話、過去のコンテキストを再生するエージェントループ、または構造化・制約付き生成(JSONスキーマ、関数呼び出し)中心で、そのネイティブ対応がより成熟している場合。
- ▸**どちらも選ばないべき場合:** デスクトップやノートPCで個人・単一ユーザー用に1つのモデルを動かすだけの場合。両エンジンとも同時リクエストのスループット向けに作られており、その用途には見合わないセットアップの手間がかかります。この場合はOllamaやLM Studioのようなフロントエンドの方が適しています。